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Kasumi_39
2025-10-28 13:37

it の指すものについて

いつもありがとうございます。次の会話はドラマ『シャーロック』シーズン3第3話「最後の誓い」からの引用になります。

シャーロック:John, there's something...I should say, I've meant to say always and I never have. Since it's unlikely we'll ever meet again, I might as well say it now. Sherlock is actually a girl's name.
ジョン:It's not.
シャーロック: It was worth a try.
ジョン: We're not naming our daughter after you.
シャーロック: I think it could work.

短い会話の中で it が何度も出てきています。その中で、It was worth a try の It は Sherlock is actually a girl's name と言う自身の発言を指しているのでしょうか?
また、 I think it could work の it は to name your daughter after me ないし that you are naming your daughter after me の意味で、 I think it could work to name your daughter after me や I think it could work that you're naming your daughter after me のように理解すればいいのでしょうか?

わたしは、よく it や that や this などの代名詞を見ると、前のある表現を探してよくわからなくなってしまうことがあるのですが、こういった指示語は、必ずしも前にある表現をそっくりそのまま受けるわけではなく、前で示された文脈やその場の状況からわかるものを指すこともよくあると考えればいいのでしょうか?

お手数ですが教えていただけるととても助かります。

回答

2025-10-28 14:04:27

1.It was worth a try の it

はい、おっしゃるとおり 「Sherlock is actually a girl's name.」という発言そのものを指しています。
つまり、
「『シャーロックは女の子の名前なんだ』って言ってみたのは、試してみる価値はあった(でもダメだったね)」
というニュアンスです。
この it は 「直前の自分の発言(試み・提案・行動)」をまとめて指しており、「やってみたこと」「言ってみたこと」全体を漠然と指しています。


2. I think it could work の it
こちらは、John のセリフ「We're not naming our daughter after you.(娘にお前の名前はつけない)」を受けています。
したがって it = the idea of naming your daughter after me(あなたが私の名前を娘につけるというアイデア) です。
つまり、
I think it could work.
= 「そのアイデア、うまくいくと思うよ」
= 「いや、けっこういい名前になると思うけどな」
と軽く返しているわけですね。


3. 指示語(it / this / that)
「前の文そのもの」だけを指すとは限らないというのは、おっしゃる通りです。
英語では it / that / this は、単に「前に出てきた文・語句」を機械的に指すわけではなく、
「その場の文脈」「話の流れ」「共有された状況」など、意味的にまとめられる対象を指すことが非常に多いです。
たとえば、
・I didn’t like it. → 「(映画・食事・出来事など)今話している【それ】」
・That was rude. → 「今あなたが言った一言(という行為)」
・This is crazy. → 「今起きている状況全体」

などのように、「代名詞は【前の文】をそっくり代用するもの」ではなく、
「共通理解できる行為・発言・状況・アイデア」を指す柔軟な言葉だと考える方が、理解しやすいかなと思います。

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