回答
本文を大まかに翻訳いたしました。詳細な数値につきましては、原文の付録をご覧ください。
また、感染症の専門家ではないので、専門用語の訳の正確性は保証できません。ご了承ください。
和訳(括弧内は訳者注):
[ はじめに ]
現在世界で猛威を振るっている SARS-CoV-2 ウイルスと、これに一番近いコロナウイルスである
SARS-CoV-1 ウイルス( 2002 年から 2003 年にかけて流行した SARS を引き起こしたウイルス)を
比較し、5 マイクロメートル以下のエアロゾル内、及び、材質の異なる表面上(プラスチック、
ステンレス剛、銅、段ボール)の合計 5 つの条件下で、安定度を評価した。
(実験方法については略す。)
[ 各条件での安定度 ]
(「生育できる」という意味の viable を「感染力のある」と訳したが、正確でないかもしれない。)
エアロゾル内
両方のウイルスは、ウイルス量(ウイルス力価?)は下がったものの、3 時間の間感染力を保った。
エアロゾル内での両ウイルスのウイルス量の下がり方には似たような傾向がみられた。
プラスチックの上・ステンレス剛の上
ウイルス量の著しい減少がみられたが、感染力のあるウイルスは、プラスチック上では 72 時間、
ステンレス剛上では 48 時間が経過した後も検出された。
プラスチック上とステンレス剛上での両ウイルスの安定度は似ていた。
銅の上
4 時間で感染力のある SARS-CoV-2 はみられなくなった。
感染力のある SARS-CoV-1 は 8 時間でみられなくなった。
段ボール(またはボール紙)の上
感染力のある SARS-CoV-2 は 24 時間後には検出されなかった。
感染力のある SARS-CoV-1 は 8 時間後には検出されなかった。
[ 各条件での減衰 ]
両ウイルスのウイルス量の減衰は、どの条件下においても指数関数的であった。
エアロゾルでの半減期は、両ウイルスとも、1.1 〜 1.2 時間であった。
銅の上での半減期も両ウイルスで似ていた。
段ボール上では、SARS-CoV-2 の方が SARS-CoV-1 よりも半減期が長かった。
両ウイルスとも、プラスチック上とステンレス剛上での半減期が、他の条件下での半減期より長く、
SARS-CoV-2 の半減期は、プラスチック上では 6.8 時間、ステンレス剛上では 5.6 時間であった。
尚、ダンボール上での実験結果は、他の材質の実験結果に比べてばらつきがあったので、
結果について考察する際に注意を要する。
[ 結論 ]
実験の各条件下で、両ウイルスの安定度に著しい違いは見られなかった。
各ウイルスがもたらした感染症の特徴が異なるのは、安定度以外の要因によるものと思われる。
また、SARS-CoV-2 では、SARS-CoV-1 と同じく、接触感染やエアロゾル感染の発生が
十分起こり得ることが示唆された。
質問者様は新型コロナウイルスと闘っていらっしゃるのでしょうか。
ご参考になれば幸いです。