こんな勉強の仕方では真の英語力が身に付く訳はない
以下は某所で見かけた質問と回答ですが、質問者はせいぜい中学三年生か高校一年生程度と思われます。
ロクに英文を読むこともしないでこんなことばかり考えていたのでは、一生掛かっても英語力なんて伸びる訳がないと思いますが、あなたはどのように思われますか?
Q.
「しかし」の意味のhoweverが後ろに文を続けてられるのは何故ですか?
howeverは接続詞ではなく副詞ですよね?
A.
howeverを「しかし」の意味として使うには必ず後ろに「,」がついてるはず。だから副詞でも後ろに文をくっつけられる。又、howeverは複合関係副詞としても取ることができるのでこの場合は先行詞をとらず副使節として文全体を修飾できる。この場合、howeverの意味が譲歩や方法となるので注意。この説明でいいかな?
回答
Twinverse-san, you are entitled to your opinion, and I agree with you, but you raised a question, and you answered it yourself. What was the point of your question?
I really don’t think this Shitsumonbako is an appropriate place to state opinions or address concerns. You can use your enthusiasm more effectively somewhere else. How about contacting MEXT? Just a suggestion.
「英語の勉強とは、英文を解剖することである」と信じて疑わない学生さんや元学生さんが多過ぎます。
英文をみたら、まず、SVOCがこうだから文型はこうなる、この関係代名詞の先行詞はこれ、この不定詞は○○用法、だからこの英文の意味はこうだな...。
英文を見るたびに必ずそんなことをやるわけですよ。肝心の入試の際にもこんなことをやるもんだから時間が足りなくなってしまう。
余計なことばかりやってるから、英文の多読、速読なんて夢のまた夢。
退職して暇ができたから、また英語の勉強をやろうというわけで始めたのはよろしいのですが、またまた英文解剖ばかりやるわけ。
こんなことばかりしていたのでは、百歳になってもロクに英語力は身に付きませんよ。
私は最近、回答の中で、「日本語と英語が同じように使えるようになることが、英語学習の最終目的であるはず」という内容のことを書いてしまいました。それは傲慢だったと、深く反省しています。
日本で生活していれば、日本語の方がずっと大切です。英語を使う必要性がありません。そういう環境の中で、英語を学ぶ目的は、
学校の成績を上げる
英検合格
語学試験の点数を上げる
仕事で使う
海外旅行で使う
海外の友達をつくる
趣味で英語の歌を歌う
.....
など、様々です。亡くなった子が英語が大好きだったので、その親が子を偲んで、同じ教科書を使って勉強するということもあります。
学習者が100人いれば、100通りの目的があり、それに見合った学習方法も、100通りあると、私は思います。
人に英語を教えるときには、自分なりに教え方に一貫性を持たせるようにしていますが、100人全員に、私のやり方がベストだということは、絶対にありません。20人くらいの人に「役に立った」と思っていただけたら、良しとしようというような感じです。
確かにご質問にあるような回答は、疑問がありますが、文法は、アメリカでも高校で習うことです。日本の高校生向けの文法の教科書は、非常によくまとめられているという評価もあります。
問題提起は大切ですが、相手の立場や目的は、この質問箱では分かりようがありません。そう考えると、自分の回答は、出来るだけ謙虚な言葉を選ぶようにしたいです。
つまり、こういうことでしょうか。
右足を右のペダルの上に置いて、少し前方に踏み込むと、後輪が回転し始める。右のペダルが下に位置するとき、左のペダルは上に来ているはず。だから左足で左ペダルを踏み込むことができる。又、ハンドルは体の前に位置していて、ハンドルを握った右手を後ろに引けば、前輪が右方向を向く。この場合、足の上下運動を止めると、そのうち自転車が停止することになるので注意。この説明でいいかな?
しかし、このように教わって、試験もあるのですから、仕方がないのです。学校の成績を上げるには、勉強しないといけません。つまり、自転車に乗れるようになることが目的ではないのです。これを指摘するのは、真っ只中にいる子供たちには、酷かもしれません。自転車に乗る練習ではなく、自転車の仕組みを勉強するしかないのですから、それはそれで応援したいです。