回答
技術方面の通訳をやっております。
マンガ好きですがマンガはすぐ増殖するので電子で欲しい派です。
ところが稀に日本語版の電子化されたものがなくて英語版だけある、というケースがあります。じゃあ英語版でいいやーって買い始めたのがきっかけで勉強のためではなかったですね。
マンガも読みますけれども、英語力を維持向上させるのにもちろんマンガばかり読んでいるわけではなく、仕事で使う専門書、学術論文、雑誌、経済紙、小説、BBCやCNBCのニュースなど色々ある中でマンガはそのうちの「ひとつ」にすぎません。
マンガだけで英語が上達するとはちょっと思えないです。
①まずは基礎をしっかり固めて日々の訓練を怠らないこと
②幅広いものを読み、聞き、話すよう心掛けること
マンガで英語を勉強して上達するかも!?っていうのは、レーシングゲームで練習しまくってうまくなったからって車の運転ができるのか?って話と同じです。
あくまでいろいろ本筋の勉学モチベーションをサポートするもののひとつ、と考えた方がいいでしょう。
さて以下は、質問者さんが中上級以上の英語力をお持ちの方と仮定してつづけます。
最初に言っておきたいことがあります。タダで英訳マンガが読めるサイトを紹介されている方がいますが当然ながらそれは違法アップロード品です。
作者および翻訳者に敬意を払うのであればやめましょう。
全部買えとは言わないがタダが当たり前という感覚を持たれてしまっては食えなくなる、と真剣に悩みをツイッターやブログで吐露されている漫画家さんは少なくありません。翻訳家とて同じです。
すでにアメリカのドラマや音楽分野では違法ダウンロード・アップロードが原因で売り上げが伸びず、
人気作品であるにもかかわらず続編の制作がたちいかなくなったケースが出てきています。違法品はほどほどに。
なんだかみなさんの記述を見ているとですね、マンガの翻訳なんて簡単でしょって思っているんですかね。
技術書であれマンガであれ、翻訳の手間はおなじぐらいかかるはずです。
それはネットで勝手に訳されているものや二次創作のアマチュア翻訳と、プロが訳したものを比べると一目瞭然です。
シリーズのマンガであればストーリー全体を通しての整合性も必要だし、特殊な設定や歴史を題材にしたマンガだと、当然、書かれている背景も考慮しなくてはなりません。つまり、英語の時代考証もやらなくてはいけない。そうした細かい配慮はアマチュア翻訳にはまずありません。
また日本マンガの訳なんてしょせん借り物英語、というご意見もありますが
われわれが日本人である以上、日本人の感覚から逃れられないのも事実です。
そこをどううまく伝えるかという意味では日本マンガやアニメも時には参考になります。
日本語では当たり前に使われる表現、たとえば「めんどくさい」「もったいない」「生意気だ」「悔しい」「なつかしい」などなどは非常に英語にしづらいものがあります。
そういうときに日本マンガの英訳版で「あ、これは使えるかも!」って思う訳があったりします。逆に翻訳不能と見て注釈をつけていたり、とりあえずストーリー進行を妨げないよう敢えて訳さないケースもありますが。
そうしたことも踏まえておすすめのマンガです。kindleなど電子版で入手しやすいものを中心に選びました。
Black Butler (黒執事)1-21まで既刊:ファンシーなマンガかと思ってバカにして読み始めたら案外、骨太です。10巻あたりからものすごく面白い。英語は古臭いイギリス英語中心です。
Fullmetal Alchemist (鋼の錬金術師):荒川先生の作品はこれよりも「銀のスプーン」のほうが面白いんだけど。ひっぱりが長いせいかgoodreadやamazonでのレビューはイマイチ評価になっていますが気長に読んでいけばそこそこ面白いと思う。
Tokyo Ghoul(東京喰種トーキョーグール)いま、日本マンガのカテゴリーで売れ筋ってこれじゃないでしょうか?斬新で面白いです。
あ、あとですね、自分は何が楽しいんだかイマイチわからんのですが
One punch man(ワンパンマン)が好きって人、アメリカ人同僚でいますね。
ここからは電子版がないので高いペーパーバックを入手せねばならんのですが、翻訳本としては名作の域だなと思います。
Vagabond(バガボンド):スラムダンクの作者、井上雄彦原作。宮本武蔵を題材にした高クオリティのマンガです。不思議な魅力のある英語で書かれています。
GinTama(銀魂):原版はナンセンスな日本語だらけなので、どうやって英訳するのか興味があったんですが、意外にシンプルです。バカバカしさとかっこよさの絶妙なバランスを移植できているところが素晴らしい。
Blade of the immortal (無限の住人)…黒執事は少年と悪魔の復讐劇なんですが、これは少女と不老不死の男の復讐劇。これも名訳だと思います。たしかアメリカかどっかで賞とったはず。
Death Note(デスノート):小畑健のマンガはどれも面白いんですが、これはセリフがめっちゃくちゃ長かったりして、上級者向けかも?
Hikaru no Go (ヒカルの碁):これも小畑健作品。囲碁が好きな人はもちろん、囲碁ぜんぜんわからなくても楽しめる構造になっています。日英両方読めばわかるでしょう。Death Noteと同様、細かい心の動きをあらわすセリフが多いのでこういう時に英語圏の人間は何を考えているのか?を考える上でもいいかもしれません。
以上、長々と失礼いたしました。
技術方面の通訳をやっております。
マンガ好きですがマンガはすぐ増殖するので電子で欲しい派です。
ところが稀に日本語版の電子化されたものがなくて英語版だけある、というケースがあります。じゃあ英語版でいいやーって買い始めたのがきっかけで勉強のためではなかったですね。
マンガも読みますけれども、英語力を維持向上させるのにもちろんマンガばかり読んでいるわけではなく、仕事で使う専門書、学術論文、雑誌、経済紙、小説、BBCやCNBCのニュースなど色々ある中でマンガはそのうちの「ひとつ」にすぎません。
マンガだけで英語が上達するとはちょっと思えないです。
①まずは基礎をしっかり固めて日々の訓練を怠らないこと
②幅広いものを読み、聞き、話すよう心掛けること
マンガで英語を勉強して上達するかも!?っていうのは、レーシングゲームで練習しまくってうまくなったからって車の運転ができるのか?って話と同じです。
あくまでいろいろ本筋の勉学モチベーションをサポートするもののひとつ、と考えた方がいいでしょう。
さて以下は、質問者さんが中上級以上の英語力をお持ちの方と仮定してつづけます。
最初に言っておきたいことがあります。タダで英訳マンガが読めるサイトを紹介されている方がいますが当然ながらそれは違法アップロード品です。
作者および翻訳者に敬意を払うのであればやめましょう。
全部買えとは言わないがタダが当たり前という感覚を持たれてしまっては食えなくなる、と真剣に悩みをツイッターやブログで吐露されている漫画家さんは少なくありません。翻訳家とて同じです。
すでにアメリカのドラマや音楽分野では違法ダウンロード・アップロードが原因で売り上げが伸びず、
人気作品であるにもかかわらず続編の制作がたちいかなくなったケースが出てきています。違法品はほどほどに。
なんだかみなさんの記述を見ているとですね、マンガの翻訳なんて簡単でしょって思っているんですかね。
技術書であれマンガであれ、翻訳の手間はおなじぐらいかかるはずです。
それはネットで勝手に訳されているものや二次創作のアマチュア翻訳と、プロが訳したものを比べると一目瞭然です。
シリーズのマンガであればストーリー全体を通しての整合性も必要だし、特殊な設定や歴史を題材にしたマンガだと、当然、書かれている背景も考慮しなくてはなりません。つまり、英語の時代考証もやらなくてはいけない。そうした細かい配慮はアマチュア翻訳にはまずありません。
また日本マンガの訳なんてしょせん借り物英語、というご意見もありますが
われわれが日本人である以上、日本人の感覚から逃れられないのも事実です。
そこをどううまく伝えるかという意味では日本マンガやアニメも時には参考になります。
日本語では当たり前に使われる表現、たとえば「めんどくさい」「もったいない」「生意気だ」「悔しい」「なつかしい」などなどは非常に英語にしづらいものがあります。
そういうときに日本マンガの英訳版で「あ、これは使えるかも!」って思う訳があったりします。逆に翻訳不能と見て注釈をつけていたり、とりあえずストーリー進行を妨げないよう敢えて訳さないケースもありますが。
そうしたことも踏まえておすすめのマンガです。kindleなど電子版で入手しやすいものを中心に選びました。
Black Butler (黒執事)1-21まで既刊:ファンシーなマンガかと思ってバカにして読み始めたら案外、骨太です。10巻あたりからものすごく面白い。英語は古臭いイギリス英語中心です。
Fullmetal Alchemist (鋼の錬金術師):荒川先生の作品はこれよりも「銀のスプーン」のほうが面白いんだけど。ひっぱりが長いせいかgoodreadやamazonでのレビューはイマイチ評価になっていますが気長に読んでいけばそこそこ面白いと思う。
Tokyo Ghoul(東京喰種トーキョーグール)いま、日本マンガのカテゴリーで売れ筋ってこれじゃないでしょうか?斬新で面白いです。
あ、あとですね、自分は何が楽しいんだかイマイチわからんのですが
One punch man(ワンパンマン)が好きって人、アメリカ人同僚でいますね。
ここからは電子版がないので高いペーパーバックを入手せねばならんのですが、翻訳本としては名作の域だなと思います。
Vagabond(バガボンド):スラムダンクの作者、井上雄彦原作。宮本武蔵を題材にした高クオリティのマンガです。不思議な魅力のある英語で書かれています。
GinTama(銀魂):原版はナンセンスな日本語だらけなので、どうやって英訳するのか興味があったんですが、意外にシンプルです。バカバカしさとかっこよさの絶妙なバランスを移植できているところが素晴らしい。
Blade of the immortal (無限の住人)…黒執事は少年と悪魔の復讐劇なんですが、これは少女と不老不死の男の復讐劇。これも名訳だと思います。たしかアメリカかどっかで賞とったはず。
Death Note(デスノート):小畑健のマンガはどれも面白いんですが、これはセリフがめっちゃくちゃ長かったりして、上級者向けかも?
Hikaru no Go (ヒカルの碁):これも小畑健作品。囲碁が好きな人はもちろん、囲碁ぜんぜんわからなくても楽しめる構造になっています。日英両方読めばわかるでしょう。Death Noteと同様、細かい心の動きをあらわすセリフが多いのでこういう時に英語圏の人間は何を考えているのか?を考える上でもいいかもしれません。
以上、長々と失礼いたしました。