複数形の用法について
これは、ある場所で見かけた掲示の一部です。
NOTICE to ALL TRAVELLERS
Passengers must have a valid ticket for entry.
主語がpassengersで複数形ですが、目的語のticketは単数形です。これは、通常一人の乗客は1枚のチケットしか持っていないからでしょうか。
すなわち主語が複数形であっても、目的語となるものが通常ひとつであれば単数形になり、主語の一人が複数の目的語を持っていることがありうるなら目的語も複数形になるということでしょうか。
例えば、Young people today have mobile phones.
のような例です。
回答
おおむねその通りなのですが、「通常〜である」、「複数があり得る」と理由で、単数か複数を判断するのではありません。話す人（書く人）が単数を頭に描いていたら単数形を使いますし、複数をイメージしていたら複数形を使います。
Passengers must have a valid ticket for entry.
複数の乗客をイメージしているから passengers と言います。各乗客が持つ１枚をイメージしているから a ticket と言います。この文で伝えたいことは何か、それを意識すると、自然にそういうイメージになります。
Young people today have mobile phones.
この文は、どうも90年代の言葉ように感じるので、少し変えさせてください。 young people は主に大学生や若手の社会人です。携帯を持っているのは当たり前です。また、固定電話と区別する目的で mobile phone とは言いますが、その区別が必要なければ、単に phone とだけ言います。smartphone という言葉も同じで、ガラケーと比較しているのでなければ、単に phone と言い、わざわざ smartphone とは言いません。
Today’s school children carry phones. Their parents buy the most recent models for them.
上の例では、生徒、電話、電話機種が、どれも複数でイメージされています。
The teacher requires his students to download an app on their phones for communication.
これは、複数の生徒、１つのアプリ、複数の電話です。もし何種類のかのアプリをダウンロードしないといけないのなら、apps にします。
以下、情景を頭に思い浮かべながらも、単数、複数の違いを比べてみてください。
An elephant has a trunk.
Elephants drink water with the trunk.
The elephants raised their trunks to welcome us.