回答
再補足
Wikipediaの記述では"aging"と"ageing"の区別がわかりにくいので、次の解説もお読みになることをお勧めします:
英文法書には、「"-e" で終わる動詞は語尾の "-e" を取って "~ing" をつける」というルールの例外として次の4つのパターンが記載されています:
"-ie" で終わる動詞: "-ie" を取って "-ying" を付ける
"lie(嘘をつく、横たわる)" → "lying"、"die(死ぬ)" → "dying"
"-ee"、"-oe"、"-ye" で終わる動詞: 語尾に "-ing" を付けるだけ
"see(見る)" → "seeing"、"hoe(耕す)" → "hoeing"、"dye(染める)" → "dyeing"
"-inge" で終わる動詞: 語尾に "-ing" を付けるだけ
"singe(焦がす)" → "singeing"
"age": 語尾に "-ing" を付けるだけであるのが普通
"age" → "ageing"
したがって、文法書的には "aging" よりも "ageing" のほうが正しいという位置づけです。
[中略]
実際には "aging" のほうが一般的?
実際には "age" の進行形を "ageing" と綴るよりも"aging" と綴るケースのほうが多数であるようにすら思います。 例えば、PubMedと呼ばれる研究論文データベースで "ageing" と"aging" でそれぞれ検索してみると、"aging" をタイトルに含む論文の数が5万4千もあるのに対して、"ageing" をタイトルに含む論文の数は1万ちょっとでしかありません。
考えられる理由
"age" の進行形として "aging" が使われるようになった理由は、"age" の進行形として "aging" を使っても不都合が無いためでしょう。
文法書において "age" と同様に「語尾の "-e" を取らずに "~ing" をつけるだけ」とされている "dye" や "singe" の場合、"~ing" を付けるときに語尾の "-e" を取ってしまうと "dying" および "singing" となり、 "die(死ぬ)" や "sing(歌う)" の進行形と綴りが同じになって見分けがつかなくなります。
これに対して "age" は、進行形を "aging" としたところで他の動詞の進行形と見分けがつかなくなるようなことはありません。 進行形が "aging" という綴りになる動詞は "age" だけです。
こうした理由で、"dye" や "singe" は "-e" を取らずに "~ing" を付けるというルールが文法書通りに守られているのに、"age" だけは "aging" という綴りが一般化しているのでしょう。
https://imi-nani.fenecilla.com/aging_ageing/
"ageing"は主にイギリス英語、"aging"は主にアメリカ英語
[解説例]
英語表記のageingとagingの違い
Wikipediaの解説「Dropped "e"」によれば、イギリスの英語では、音を出す必要のある「e」は「e」を削除することもあり、アメリカの英語では必要がある場合だけ「e」を残すそうです。
British English sometimes keeps a silent "e" when adding suffixes where American English does not. Generally speaking, British English drops it in only some cases in which it is needed to show pronunciation whereas American English only uses it where needed.
American and British English spelling differences - Wikipedia
つまり、ageingとagingはどちらも英語としては正しく、ageingはイギリスの英語、agingはアメリカの英語ということです。
https://www.ddc.co.jp/words/archives/20200219120919.html