be動詞+過去分詞は必ず受け身の文になるのか?
「リスが月の満ち欠けを見て、消えていく月に恐怖を感じている」といった内容の物語があります。
その物語の1行目は 「Squirrel was scared.」と始まります。
be動詞+過去分詞は受け身になると習ったことがあるため、私はこれを「リスは何者かによって怖がらせられている状態」として捉えました。また、本来受け身の文だと文末に加える「by〜」があるはずですが、それは省略されていると考えました。しかしそのままだと変な日本語になってしまうため、「リスはおびえた」と訳しました。
この日本語訳だけを見ると、"scared"は単なる形容詞であり、受け身的な要素がないように見えます。これをAI (chatGPT)に質問したところ
「いいえ、"Squirrel was scared"は受動態の文ではありません。これは単に"Squirrelは怖がっていた"という意味の文です。受動態にするには、文を変えて"Squirrel was being scared by something"と書く必要があります。これにより、ある何かによってSquirrelが脅かされているという意味が示唆されます。」
との回答がありました。AIの意見は正しいのでしょうか?
be動詞+過去分詞はby〜の有無に関わらずどのような場合でも受け身として捉えてきたため、疑問があります。
ご教示いただけますと幸いです。
回答
この「scared」は、過去分詞の形をしている形容詞です。受動態のように解釈しても論理的には成り立ちますが、日常で頻繁に使われる言葉で、受動態の意味はありません。
Squirrel was scared.
Squirrel was scared of the disappearing moon.
リスは恐い思いをしているという状態を、be 動詞で表しています。または「feel」を使って、感情を表現することも出来ます。
Squirrel felt scared of the disappearing moon.
もしこの文を、何者かによって恐い思いをさせられていると、はっきり受動態にするなら、
Squirrel was scared by the disappearing moon.
Squirrel was being scared by the disappearing moon.
のように、「by」を使って表現することが出来ます。しかし、月は生き物ではありませんし、積極的にリスを怖がらせているわけではないので、変に感じます。おとぎ話の中で、月が擬人化されているのであれば可能性はありますが、現実では不自然です。
この「scared」のように、過去分詞の形で成り立っている形容詞は、次のようなものがあります。
interested
amazed
shocked
agitated
tired
exhausted
terrified
scared
petrified
frightened
confused
frustrated
embarrassed
depressed
bored
excited
thrilled
amazed
motivated
demotivated
amused
overwhelmed
relaxed
satisfied
今回は ChatGPT が正しい答えをしたことになりますが、間違うこともよくあるので、注意してください。
また、上記の「Squirrel 」は、その物語の中で固有名詞のように使われているため、冠詞が無いと仮定しました。