see a doctorは冠詞がaだが go to the doctorはtheであるのはなぜか?
see a doctorというときは冠詞がaですが, go to the doctorというときは冠詞がtheとなるのはなぜでしょうか?
i) この表現におけるtheは何を表しているのでしょうか?
例えば
I play the guitar.
と言うときには, 「私はそのギターを弾きます」と言っているわけではなく, 「私はギターと呼ばれる楽器を弾きます」という意味に通常はなると思います。(もちろん, 特定の文脈では前者の意味になることもありえますが)
go to the doctorというときも, いわゆる総称のtheとしてtheを使っているのでしょうか?
とはいえ, この考え方が正しいとしても, ではなぜsee the doctorと言わないのかという疑問は残ります。
ii) 同定のtheなのか?
インターネットで調べるとかかりつけの医者がいることを想定して同定のtheを使っているという説明も見られました。ただ, その説明だと話し手にとってはどの医者かはわかりますが, 聞き手にとっては (よほど親しい場合を除いて)「あの(the)医者」と言われてもどの医者のことかがわからないのではないでしょうか?
同定のtheを使うには, その前提として, 話し手と聞き手の間に共通認識がある必要がありますのこの説明は奇異に聞こえます。
回答
いろいろある移動先のリストを想像してください。その選択肢の中での、doctor (doctor’s office) だから the を使います。
しかし、私が思うのは、なぜそのようなことをお悩みになるのだろうかということです。
日本人は英語を文法から学びます。それはまるでコンピューター言語を学んで、それを使ってプログラムを作成したり、理解するのと似ています。しかし、人間の言語は、文法よりも先にあります。文法は近代になって言語学の先生方が言語のパターンをまとめたものであって、実際の言語には不規則性があり、時代とともに絶えず変化しています。
子供がお母さん、お父さんの言葉を真似て身につけていくのと同じように、「こういうときにはこのように言うのだ」と、どんどん英語を練習することでこそ、英語を自在に使えるようになります。それには長い時間がかかります。この the について考えるよりも、単語をたくさん覚えるとか、表現を学ぶことに時間を費やしたほうが、ずっと有益です。