theの使い方
「おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」の英訳で、以下のように書いてありました。
The old man went into the woods to gather firewood and the old woman went to the river to do the washing.
なんで最後の「the washing」でtheが使われているんですか?何か特定の洗濯を表しているんですか?この場面で、初めてこのwashingという単語が出てきたので、聞き手にとっては「え?どの洗濯のこと?」ってならないんですか?
回答
「washing」をすぐに「洗濯」と結び付けられていますが、この単語は「洗濯」とは限りません。
「washing」は、水のような液体を使って、汚れを落とすことです。いろんな物を「wash」できます。食器でも、野菜でも、髪でも、体でも、ペットでも。
この場合、川に行って洗う物は服だ、洗濯だということは、読む人、聞く人は、想像できます。その「washing」と特定するために、「the」を付けます。
washing
何かを洗うこと、洗う行為
the washing
(この文脈では)服を洗うこと
洗濯でない場合は、何を洗うのかが分かるように言葉を変えます。
The old woman went to the river to wash her hands.
ちなみに、洗濯には3つの工程があって、wash はその一つです。
wash 洗う
dry 乾かす
fold たたむ
「今日は洗濯しないといけない」
I have to do my laundry today.
I have to do the laundry today.
質問から逸れますが、この昔話が「桃太郎」であれば、「river」ではなくて、「creek」の方が適切です。
「river」は大きな川、河です。水量が多いので、大きな桃が流れて来たとき、お婆さんが水の中に入って桃を取ろうとすると、溺れてしまうかもしれません。
お婆さんは溺れずに、桃を家に持ち帰ることができたのですから、その川は水量の少ない小川、つまり「creek」だったと推察します。