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英語勉強中さん
2020-02-24 14:02

リスニング対策について教えてください

一斉指導の塾で中学生を指導しております。
リスニング対策でたまにディクテーションをやっているのですが、苦手な子をなかなか伸ばせていません。一斉指導の塾でできそうな他の方法はないでしょうか?

回答

2020-02-24 14:02:05

こんにちは。

複数の生徒がいる授業のような環境でディクテイションをすると、どうしても生徒間の能力の差が出てきますね...。

ディクテイションというのは、かなり難しい作業だと思います。というのも、英語を耳から聞いて、その文を理解し、それを記憶し、それを文字で起こして書き出す、という作業で、かなり総合的な能力を要すると思うからです。

英語を第二言語として日常で使っている者としての実感は、自分で聞いてわからないことは発話できない、自分で読んでもわからないことは書き出せない、というインプット→理解→記憶→アウトプット、という関連です。聞いたことをおうむ返しで言える、読んでいるものをそのまま書き写す、という練習もできますが、それでは理解というステップが抜けているので、学習としては理解を得るまで反復練習の時間が必要になります。

専門で研究や実践をしたわけではありませんので、もっと詳しい方から適切なアドバイスがあることを願いますが、ディクテイションでつまずいているのがどこか、ということを理解できれば、そこの補填が可能になると思います。

1)英語の音に慣れていないので聞き取れない。
2)聞いた英文が理解できないので自分の中で再構築できない。
3)聞いた英文を自分の中で記憶できない。
4)記憶した英文を書き出すためのスペルに自信がない。

など、ディクテイションのプロセスのどこで困っているかがわかれば、そこを練習することで、ディクテイションが可能になるのでは、ということです。

一斉授業ですから、複数の生徒がいます。みんなでできる活動が前提になると思いますので、例えば、このディクテイションのステップをみんなで確認するようにする、というのはどうでしょうか。

先生のアクション:英文の録音を流す(もしくは読む)
→まずそれを全員で繰り返し言ってみる。人数が少なければ端から順番に言ってもらう、もしくは、聞き取れたと思う生徒に挙手してもらって言ってもらう、それを聞き取れた人に挙手でまた言ってもらう、という感じで、聞き取りが不得意な生徒に何回もその英文を耳で聞く機会を与えます。最後の方になった生徒が劣等感を感じないように、みんなで助けたり応援したりする工夫も必要かもしれません。
→その英文が記憶できたところで、各々のノートなどに書き出してもらう。
→指名もしくは挙手で代表で自分の書き出したものを教室の前のボードに書いてもらい、合っているかどうか確認する。合わなかった生徒に挙手してもらって、どこが抜けていたか、どのスペルを間違ったかを発表してもらい、みんなで確認する。その際に先生がその文の単語や文法の説明をする。

手間がかかりますが、こういう練習を丁寧にやって、チャレンジで「いきなりディクテイションタイム」を設けて、自分の力でやってみる機会も作る(←出来る生徒が達成感を得られる機会を作る)。

あとは、余裕があれば、ディクテイションの逆のプロセスを辿る「リシテイション recitation(暗唱)」の練習を取り入れることも、役に立つかもしれません。リシテイションはディクテイションの全く逆で、英語を目で読んで、その文を理解し、それを記憶し、それを声に出して発話する、というプロセスです。最後のアウトプットが書くか言うかと言う違いになりますが、開発している能力は「インプットして理解し記憶してアウトプット」というプロセスという意味で同じです。

ディクテイションもリシテイションも難しい作業ですが、総合的な能力を試せるので、良い学習だと思います。

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