IR資料での主語"we"と"the Group/the Company"の使い分け
企業が発表するIR資料での表現について教えてください。
事業活動や意思決定など、企業のあらゆる動きの主語は「会社」や「企業グループ」だと思うのですが、主語が"we"になっている文もよく見かけますし、文章内で"the Group/the Company"を主語にした文と混在していることも多いと思います。行動主体はどの文においても同じなのに一人称の主語と三人称の主語があることに違和感を覚えてしまいます。どのように使い分けたら良いのでしょうか。
回答
IR に限らず、一般的に仕事をする中で、社名を使うこともあれば、代名詞を使うこともあります。
代名詞では、「we, us, our, ours」で自分の会社、弊社を指します。「you, your, yours」で相手の会社、御社を指します。
上のような代名詞でなく、会社名を使うのは、
1. 会社としてやっていることを強調したいとき
2. 誤解がないように明確にしたいとき
3. 客観性を含みたいとき
などです。他にもあるかもしれません。感覚としては、日本語も同じなのではないでしょうか。
例えば、弊社 Company A (買い手 buyer) が御社 Company B (売り手 seller) に対して、こういうメールを書きます。
(Company A) is looking for a manufacturer of the product specified in the attached 3D data.
(弊社が会社の取り組みとして、メーカーを探している)
We would like to ask (Company B) to submit a quote by May 31.
(弊社が、相手の会社名を明確にして見積もりを依頼)
Your quote will go through four layers of our cost approval process.
(御社の見積もり、弊社のコスト承認プロセス)
I will get back to you when this process is complete.
(担当者としての私個人、担当者としての相手個人)
(Company A) has a policy requiring all suppliers to deliver their products only after the prices are fixed.
(社内規則を、自社の会社名を使って客観的に説明)