回答
tell ~ には、「言いなさい」というような強いニュアンスがありますので、~を言うことがルール、しきたり、きまりになっている、それを言うことが当然である、強く求められるような場合でなければ、ふさわしくありません。
tell ~ をつかうふさわしい状況は、例えば
インタビューなどで
So, please tell me your name.(じゃあ、お名前をどうぞ。)←名前を言うことが当然な状況
困っている人を前にして
You need to tell me what you need. (何がほしいのか言ってよ。)←それを言うことが強く求められる状況
Please tell me your credit card number. とお客様に言ったら
「あなたのクレジットカード番号を教えなさい、言いなさい」というような強いニュアンスになるので、ふさわしくありません。
Please... の文は日本でよく~してくださいという文だと習いますが、これは命令文にpleaseをつけただけの表現なので、つまりは相手に対して~しろ、と言っていることに変わりはなく、丁寧な表現ではありません。相手に対して好意的にplease... の文が使えるのは、相手にとってそれがいいことである場合に限られます。その場合でも基本は命令文であることを念頭においておくとよいと思います。
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May I have ~, please? というと、「~をお願いできますか?」という丁寧な聞き方ができます。
May I have your credit card number, please?(あなたのクレジットカード番号をお願いできますか。)
May I have your name, please?(お名前をお願いいたします。)
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英語では、質問文に you を置いて何かを尋ねることは、相手に何かを要求したり言わせたりすることが当然な場合においてふさわしいとされています。お客様などを相手にする場合、こちらがなにかを尋ねる場合は、I を主語にするような文をつくる工夫をと、少し距離をおいた丁寧な感じが出せます。