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かえるくん
2020-02-20 20:16

英語が話せるようになりません。

TOEICの点数はそこそこ持っています。しかし、会話が電話取次レベルです。
どうにかしてしゃべれるようになりたいのですが。なにかいい方法があれば
教えてください。神奈川に住んでいます。

回答

2020-02-20 20:16:30
かえるくん

長い回答ありがとうございます。本当に、うれしいです。

海外経験はNZ語学で3か月程度でしかなく、また港区のオランダ外資の会社で働いたのですが、家の都合で、10か月程度しかいませんでした。会話だめでした。
なかなか環境は作れないので、あきらめようかなと思ったのですが、すわんさんのご指摘のシャドウイング映画セリフをやってみようと思います。興味深いです。

>まるで泳げないのにプールに放り込まれたような感じになっていました。
表現いいですね。これは私に当てはまりました。

回答の内容を、一歩づつやってみます。
丁寧なご対応ありがとうございました。


2020-02-19 13:55:18

こんにちは。

外国語に限らず、人が言葉を話す、ということ自体について、おそらく研究している方々がいらっしゃると思うのですが、そういう専門的なことではなくて、英語を第二言語として使っている者としての実感からすると、ある言語が話せるようになる、ということは、つまり自分の中にその言語の文法の知識や記憶する単語がある程度備わっていて、それを相手とのやりとりの中で、自分の言いたいことを声で発音してアウトプットしたり、相手が言いたいことを耳で聞いてインプットしたり、という作業ができるようになる、というだと思います。またそれ以前に、誰かとコミュニケーションを取りたいという気持ちがあるとか、コミュニケーションを取らざる得ない状況があるとか、そういうコミュニケーションを必然に要求する条件が自分の身にあるか、ということも、大きな要素です。

つまり、話すということは、一人ぼっちでは成り立たないことなので、やりとり(コミュニケーション)をしたい相手がまずあって、言いたいことや伝えたいことや話したいことがあって、それを話している最中に英語の文として組み立てていくための知識や、発音の技量を身につけて、繰り返し繰り返し話したり聞いたりしながら、徐々に身についてくるものだと思います。

今ご自分で「英語があまり話せない」と思っていらっしゃるとしても、ある程度以上の英語についての知識はお持ちだと思いますので、要はそれを発話として発揮する場数がどのくらいあるか、それを必要とする状況が自分の周りにあるかどうか、ということだと思います。

言語の習得は、人間が行う知的作業の中でも、かなり複雑なことだと思います。特に会話については、相手がいないと成立しませんし、何度も何度も場数を踏んで経験として積み上げていくものですので、それを必須とする状況にいらっしゃらないのであれば、それを人工的に作る必要があります。

私も学生時代は、英語を話す友達がいたり海外に旅行に行ったりするような機会に恵まれていなかったので、英語の学習はとてもやりにくいと感じていました。読み書きはできるようになりましたが、いざ会話となると、口をどう動かしてよいのか、表情をどう作るのか、声の出し方、言葉の選び方など、戸惑いばかりで、まるで泳げないのにプールに放り込まれたような感じになっていました。それでも、英語を習得することで確実に世界が広がると確信していたので、ひとりでも会話の技量をなんとか習得できる方法を探していました。

幸い映画を観ることが好きでしたので、英語で観たい映画を図書館やレンタルなどで借りてきて、家でひとりでそれを観て、登場人物が話すのを聴きながら、数秒遅れで全く同じように発話してみる、ということを、かなり長い間続けていました。DVDなどには英語で字幕を出せるようになっているものが多いので、観るだけでなく、英語の字幕を出して、聴いたそばから字幕を追って耳と目から入ってくる言葉をすぐに口からそのまま出す、ということをやっていました。英語ということばを耳で聞いて目で読んで口から出すことに集中しようと思って、文法がハテナなところ、スラングで意味不明なことも無視して、意味がちょっとわからなくてもとにかくそのまま聞いたまま読んだままを口から出す、ということをかなり長い間やっていました。家族にはかなり怪しく映ったと思いますが、コンピュータの前に座ってぶつぶつと小声で呟きながらずーっとそれをやっていると、次第に英語の音を聞くことに慣れて、英語の音を口から出すことにも違和感をあまり感じなくなっていきました。発音は特にネイティブに合わそうというよりは、自分で聞いてわかるように、はっきり発音するようにしていました。

そうすると、だんだんと意味やニュアンスに関心が向くようになり、へー、こんな局面でこんな言い方するのかー、とか、何この言い回し?と思ってちょっとDVDを止めてインターネットで意味を調べたりするようになって、語彙や表現が増えていきました。また、刑事が偉そうに喋ってる時、子どもが親に口答えしてる時、老人が回想している時、などなど、いろんな表情や声色があって、そういうのもコミュニケーションには大切なんだな、と思うようになりました。英語を話す友達がいなくても、英語圏の国に留学してなくても、そういう感じで「擬似コミュニケーション」を練習していたので、英語を使って暮らすようになってすぐの頃も、英語を話す周りの人たちがどんなシチュエーションでどんなふうに喋っているかをうまく観察して自分の気に入った言い方などをうまくマネしながら習得することができていたと思います。

もう一つやっていたのは、NHKのラジオ英会話です。なんだかあまり面白くない印象があるかもしれませんが、自分が心地よいレベルよりはちょっと上のものを選んで、あんまり真剣にならない程度にやっていました。いろんなシチュエーションを用意してくれて、端的に便利な言い回しなどを教えてくれるので、とても重宝しました。これも、出てくるフレーズを何度も何度も口で言ってみて、自分が理解している内容がそのまま英語で口から出てくるようになるまで繰り返していました。

もう一つは、英検の問題集を使って、イデオムを徹底的に覚えていました。DVDをずっと聞いていて、本当にたくさんのイデオムがあらゆるシーンで頻繁に使われることに気づいたからです。これもイデオムが出てくる例文を、何度も何度もそれを本当に自分が言っているような気持ちで繰り返していました。できれば音声付きのものがあれば、それを聴きながらテキストで文字を見て反復練習、というのが理想的ですが、私はテキストだけでやっていました。

あとは、英語で記事や文章を読む時に、あたかも自分が喋っているかのように、発音しながら読むのは、語彙や表現を広げるのにとても役に立つと思います。この場合は、ある程度意味がわかる内容や、自分が興味関心を持てるものがいいと思います。スラスラと抑揚をうまくつけて読めない文は、文法的にその文が理解できていないということなので、どこで引っかかってるのかを確認して、調べたり、誰かに聞いたりしていました。これは、発話だけでなく、読解や作文の練習にもなります。

もっとスマートに身に付ける方法もたくさんあるとは思うのですが、外国語の習得については何級を取ったからもう終わり、というものでもなく、一生続いていくものですので、気長にでも真剣に自分の周りにあるリソースを使ってやっていれば、なんとなく自分が納得できるように話せるようになっていくと思います。

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