現在完了形経験用法とused toについて
現在完了形経験用法では過去から現在に至るまでの時間のつながりがある。そして、used toには現在との対比のニュアンスがない。
これは頭では理解しています。また、ググりましたが同じようなことしか書いていませんでした。ニュアンスが違うことは分かるんですが、じゃあ日常的にどう登場するのかいまいちピンときませんでした。
この2つの使う場面の違いをわかりやすく教えてくださる方はいらっしゃいませんか?
また、できれば、used toとwouldについても教えていただけたらうれしいです。
よろしくお願いします。
回答
こんにちは。
そうですね、現在完了形経験用法とused toは、なんか似た感じがあって、ごっちゃになりますよね...。
私はもうできるだけあっさりと了解するようにしているので、つまるところは
現在完了形は「現在形」の一種
used toは「過去形」
だな、と思い込むようにしています。
この2つを使う場面の違いがわかりやすい例を示してみます。
A: Did you have any chance to try their egg tarts yet? They are soooo goooood...
B: Yeah, I have tried them several times, but I find them a little too sweet for my taste.
A: Did you have any chance to try their egg tarts yet? They are soooo goooood...
B: Yeah, I used to buy them at least once a week because I live just around the corner from the shop, but I got a little tired of them now, so I stopped going there.
「ねぇねぇ、あそこのエッグタルト食べた?すっごく美味しいよねー!」っていう同じ質問をしていますが、返答が違っています。
前者は、エッグタルトを何回か買って試してみたんだけど、ちょっと甘過ぎて自分の好みには合わない、と言っています。つまり、買った経験が自分の好みに合わないっていう現在形、つまり今のこととしてつながっています。
後者は、店の近くに住んでるので週イチくらいでエッグタルト買ってたんだけど、なんかちょっと飽きたから買わなくなったって言ってます。つまり、買ってたっていう習慣が昔のことになっています。
この違いは、その経験や習慣が、今につながってるか、もう過去のことになってるか、っていうところにあります。
ちなみに、今も週イチで買ってるよ、ってことであれば、これは現在の習慣を示しますので、ただ単に現在形で I buy them once a week. となります。これを完了形で言えない、ってところが、現在完了形の独特さ(昔から今にかけて)を逆に示してると思います。
日本では、used toとwouldをセットで、過去の習慣を表す表現として習うと思うんですが、実際に英語を使う場面では、would はあまり使われてないな、と感じます。
それは、would は、仮定法過去で使われることが圧倒的に多くて、その意味との区別が紛らわしいからかな、と思います。
I used to listen to Jazz. と言いたいところで、I would listen to Jazz. と言ったとします。
そうすると、それは used to の意味というよりは、現在のことについて「〜するかも」「〜やってみてもいい」ということが言いたい時に使う仮定法過去の意味に取られてしまって「ひょっとしたら私はジャズを聞くかもね。聞いてみてもいいね。」という意味になってしまいます。
これを避けるためには、過去のことである、ということがはっきりわかる付け足しをすることです。
ですので、I used to listen to Jazz when I was young. といいたい時に、I would listen to Jazz when I was young. と言うことは可能です。
ただし、仮定法にも現れているように、will = would という助動詞には、意志を伴って何かをするとか、その意志が仮定によって曖昧になっている(やってみるかも、みたいな)とか、そういうニュアンスが含まれてきますので、used to ~ を使って客観的に過去の事実を述べることとは少し違って、そう言えば昔はそんなこともあったなー、って言う感じの、ちょっとボヤッとした言い方になります(←意味通じるでしょうか...)。
I used to listen to Jazz when I was young. 事実として若い頃ジャズを聴いていた。
I would listen to Jazz when I was young. ぼんやり回想の中でそういや若い頃ジャズ聴くみたいなことしてたっけ...。
みたいな感じです。
こんにちは。
僕も同じような悩みをしたことがありました。その中でも完了形には特に悩まされました。英会話で使うときも一瞬考える間が開きますしね(笑)
ですから、質問者様がおっしゃる通り、ニュアンス・感覚的に使えるようになる必要がありますよね。だから、僕なりの考え方を教えていきますね。
1⃣ 現在完了形
まず、「分詞」の考え方について紹介しますね。
● 分詞 =〔動詞〕を〔動詞でない形〕に変えたもの
① 現在分詞 =〔現在形の動詞〕を〔動詞でない形〕に変えたもの
② 過去分詞 =〔過去形の動詞〕を〔動詞でない形〕に変えたもの
どうでしょう。頭に ❔ が浮かんでいたらすみませんね。
例えば、次の文を訳すことを考えてみます。
A:お腹痛いの?
B:変なもの食べた。
この時、「腹痛」は abdominal pains と訳して、
A:Do you have abdominal pains? ……現在形
B:I ate strange things. ……過去形
と訳してはいけないのがわかりますか?なぜか、それは「時制の一致」に反しているからですよね。現在形で聞かれたら現在形で返し、過去形で聞かれたら過去形で返す。そうしないと外国人にとっては気持ちが悪いのです。だからといって、
A:Do you have abdominal pains? ……現在形
B:I eat strange things. ……現在形?
としてはおかしなことになりますよね。こんな時にどうするか。ここで、便利な「分詞」の登場です。分詞は動詞ではないので、
B:I(現在形の動詞)eaten strange things. ……現在形
とすれば実質、現在形です。かつ、過去のことを話している。これができるのが、分詞の醍醐味です。
さて、(現在形の動詞)のところに何を入れるかですが、お分かりだと思います。have が選ばれたのです。「なぜ?」というのはよくわかりませんが、「こういう過去を持っている」とでも考えたのではないでしょうかね。
ということで、Bの正しいセリフは、
B:I have eaten strange things. ……現在形
となります。やはり頭に ❔ が浮かんでいたら、もう一度読み直してみてくださいね。
結局僕は何を言いたいのかというと、
「現在完了形は、過去の出来事を現在形でいうためにある」
ということです。
だからです。現在完了形が、「過去と現在とでつながりがある場合に使う」として説明されるのが。それはそうですよね。
現在完了形の4K用法とか言って、〈経験・継続・完了・結果〉というのがあるのは、現在形で言っても過去形で言っても違和感があるからなんです。
この考え方を使うと、過去完了についても簡単に説明できてしまうのですがめっちゃ長くなってしまうので(この時点で長い)、割愛します。
2⃣ used to ~
もう違いが分かったのではないでしょうか。過去形は過去のことであって、現在のことではありません。used to ~ はそんな「昔はやってたけど今はやんない」みたいな、過去と現在につながりのない経験をいうときに使います。比較しましょう。
(A)I have played soccer.
(B)I used to play soccer.
一応訳を書いておくと、
(A)僕は"昔から"サッカーをやっていたんです。
(B)僕は"昔は" サッカーをやっていたんです。
(A)は現在形で過去のことを言っているため、現在と過去を結び付けているのに対し、(B)は単なる過去であって、現在とは関係ないですよね。
違いがわかりましたか。
3⃣ would
would は、will の過去形だと思っている人が多いですが、実はそれだけじゃないです。じゃあなんだよ、とお急ぎにならないで少し聞いてください(笑)
僕が考えるに、would は仮定法を作るための便利ツールです。
仮定法とは何か、知らなかったときのために言いますが、
仮定法は、言っていることの確立を極限まで下げる
という効力があります。例えば、
①僕が猫だったら(確率はほとんどない)、こたつで丸くなる。
②僕がコンピューターだったら(確率0)、もっと速く計算できる。
といったように。で、その時に使うのが would です。仮定法にしたいときは、(時制の一致に気をつけて)助動詞としてwould を入れてあげれば完成です。
例:If I am a cat, I curled up in the Kotatsu.
↓
If I "were" a cat, I "would" curled up in the Kotatsu.
would については実はこれで終わりですが、文句がある人はありますよね。例えば、『「Would you ~?」とか「I would like to ~.」とかで使われるヘリくだりの would は?』とか。確かに、would を入れれば丁寧な言い方になりますが、実はそれ、仮定法が省略されているだけなのです。例えば、次のように。
・(If I asked you,)Would you ____?
・ I would do that(if I had to choose).
・ What(would happen)if ____?
・ Why would you do that(if you had other choices)?
・(If I could,)I would like to ____ .
説明がわかりづらかったらすみませんが、僕なりの感覚を伝えようとしました。
ちなみに、次の書籍とかを見るとわかりやすいかもしれません。
●「ピーターセンの英文ライティング特別講義40」p20
● https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1396542368:
used to と現在完了の経験の違いについて