過去完了形とwhen節について
ある書籍で以下の二文があったのますが、
①" When I was in Tokyo, I had seen that movie three times"
②"We had been playing baseball for about an hour when it started to rain very hard"
①に関しては、誤りの文章で、理由は【完了形と過去の一時点を表すwhen節は一緒に使えないから】と書いておりました。
②に関しては、別の設問で正しい文法として載っておりました。
①の理由に関しては理解出来たのですが、②の設問で、when節と過去完了進行形を一緒に使える理由がわかりません。
過去完了形の場合は過去の一時点を表すwhen節とは一緒に使えず、過去完了進行形の場合は一緒に使っても問題ないということでしょうか?
回答
① "When I was in Tokyo, I had seen that movie three times."
② "We had been playing baseball for about an hour when it started to rain very hard."
この2つの文章で過去完了(進行)形を使うか否かについての違いは
1では動詞が「経験」を表しているのに対し
2では動詞が「継続+進行」を表しているところです。
つまり、
1で使われる過去完了は、過去の1点とさらに過去(大過去)の1点の間の「期間」という時制で、
2で使われる過去完了(進行)は、大過去から過去に至ったその「時点」という時制です。
when節はある1つの「時点」に時を限定するので、
1が「期間(いつからいつまで)」を表す時制なので when節による「時点」の限定に合わないのに対し、
2が「時点(いつ、その時)」を表す時制なので when節「時点」の限定に合う、
ということになります。
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ちなみに、
① "When I was in Tokyo, I had seen that movie three times."
について、
カジュアルな会話などでは、この主文の過去完了を単なる過去として
"When I was in Tokyo, I saw that movie three times."
と言ってしまうことがあります。厳密に文法的には不合理かもしれませんが、話し言葉レベルでは通用します。
また、この文が when ではなく
"While I was in Tokyo, I had seen that movie three times."
と while(~の間)というふうに変えれば、期間を表す節になりますので、主文で期間を表す経験の過去完了形が使えます。