回答
英語を話す人は、名詞、と言うかものやことについて、形があるかないか、数えられるかられないか、と言うことを瞬時に判断しているようです。
このことから、英語で話したり書いたりしている時に使う全て(全て!です)の名詞について、名詞が出てくるたびに「これ形あるない?」「これ数えられるられない?」と瞬時に判断する癖をつける必要があります。
「形がある」「数えられる」と言うことであれば、基本的に全ての名詞にaがつきます。これを countable noun 可算名詞と読んでいます。
aがつく名詞は、全て複数形を持ちます。
a cat (one cat, two cats, three cats...) - cats
an idea (one idea, two ideas, three ideas...) - ideas
countable noun可算名詞でないものは、全てuncountable noun不可算名詞です。不可算名詞はaや複数形を取れません。
x air
x imagination
a thought(数字では数えられないのでaがつきますが不可算名詞です)- thoughts(複数形にすると意味が若干変わります)
複数形については、総称と言う意味があるので、例えば「私はねこが好き。」と言いたいのであれば、I like a cat(私はある一匹のねこが好き。)ではなくて、I like catS.と複数形を使います。
笑い話ですが、例えば、
I like cats.と言うと「私はねこが好き。」と言う意味ですが、I like cat.と言うと、形のないねこ、つまり猫肉が好きって言うことになってしまいます。可算名詞の複数形Sは、重要です。
ちなみに、豚肉にはporkと言う決まった単語(不可算名詞)ありますから、I like pig.ではなくてI like pork.です。ここでI like pigs.と言うと、動物の豚さんが好きって言うことになります。
牛肉にもbeefと言う決まった単語がありますね。だからx I like cow.とか言わず、I like beef.ですね。
じゃあI like chicken.はどんな意味でしょうか。Sがないので、鶏肉が好き、ってことですね。I like chickenS.といえば、コケコッコーの鶏さんたちが好きってことになります。
Theと言う冠詞は、その名詞が可算か不可算かにかかわらず、その名詞が固有のもの(世界に一つしかない)である、とか、その名詞がすでに話の中で前に登場していて、「今話題になっているところの」と言う限定をする時に使うものです。
I was reading a book yesterday. The book made me think a lot about the ecology. 2回目にその本について語る時は、Theを入れると「今話題にしてるその本がね」と言う意味になります。最初のbookはまだ話題に登場したばかりですから、とりあえず本を読んでたって言うことだけをそこで言うことになります。ではecologyになぜthe がついているのでしょう。それは、ここでいうecologyが漠然とした学問の生態学のことではなくて、この世に一つしかない地球のecologyだからthe ecologyとなるわけです。こんなことを瞬時に判断しながら英語人たちはしゃべったり書いたりしてるわけですね。
A thought came to me about the incident. The thought haunted me the whole day.
最初のa thoughtは話題で初めて登場しますからaです。そのthoughtについて次に語る時はtheになります。
the incidentと言っているので、すでに話の中で前にそのincidentについて言及があったのだろう、と予測できます。
the whole day がtheになっているのは、漠然としたある丸一日ではなくて、そのincidentについて思いを抱いた特定の日のことですから、the whole dayとなります。
友人の方が「I went to the hospital.」と言ったと言う事は、これらの例から考えると、おそらくそれを言う前に病院の話題が出ていたか、ある特定の病院が話している人々の間で特定されているか、そもそもどの病院ということではなくて、病院という場所に行ったんだ、と言っている、などのことが考えられます。
同じことで、学校に行く、という表現も、I go to the school.とtheを取ります。ここではたくさんある中である一つの学校に行くということが言いたいのではなく、そもそも学校という場に行くことを言いたいので、theを取っています。
I went to a hospital.というと、まるで数ある病院の中からあるひとつを選んでいったんだということが言いたいような感じになります。文法的に間違いではありませんが、ニュアンスとして違うところに重きが置かれる様子がわかります。
I went to the church. He went to the mall. They went to the station.どれも、特定の場所が想定されているか、もしくはそういう場所に行ったということが言いたいわけです。
英語の名詞については、全てにおいて、可算名詞か不可算名詞かを意識しましょう。可算名詞であればaや複数形のsがついて、若干それで意味が変わったりすることもあります。
Theも特定する名詞については必ずつきます。
こういうことをひとつひとつ確認していく方法もありますが、多くの場合一般で使われているフレーズ(I went to the hospital.のように)をかたまりで覚えるような方法もあります。
I was under the impression that you didn't really like her very much.
この、I was under the impression that...という言い方もよく使われますが、ここになぜtheが?(説明しようと思えばできますが)と引っかかるより、I was under the impression that...をかたまりで覚えて使う方がいいかもしれません。いろんな表現を覚えていくと、なんとなくtheの使い方が身に付きます。
同じく、名詞について apple だけじゃなくて an apple - apples 、tomato だけじゃなくて a tomato - tomatoes と、単数複数でaやsをつけて覚えるようにする方法を取ると、可算名詞について意識しやすくなります。名詞を辞書で引く時には、必ずその名詞が可算名詞か、不可算名詞か、確認するようにしましょう(辞書には必ず書いてあります)。